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気になる空間~BAR~
杉谷です。
僕の気になる空間は、
東京にある立ち飲み屋。
居酒屋というより、バーですので、
スタンディングバーと言ったほうが相応かもしれません。
行ったことはありませんので、
次回の出張を兼ねてでも訪れたい空間です。
この空間を知ったきっかけは、
インテリアデザイナーの野井成正さんの
講演会に参加させてもらったことです。
失礼な言い方になってしまいますが、
デザイナーというより、
めっちゃおもろい大阪のおっちゃんというか・・・
非常にユーモアに溢れ、パワーを感じさせていただける方で
人間的にグッと魅力を感じました。
さてこのバーですが、
「志村や」といい、東京にあります。
面積は約6坪。
オーナーさんの要望のようで、
杉材を使った木の素材感を生かした空間構成となっています。
木の箱の中に、木の棒を投げ入れたようなイメージで、
意外性のあるおもしろさを感じます。
一般的にバーは、狭小な場合が多いと思います。
ほぼバーカウンターの収め方で空間デザインが決まりますが、
あとはバーテンダーの作業性を考慮した、
客との距離感がポイントになると思います。
このバーはオーナーさんから、
客との距離に対して、
「遠すぎず近すぎず」といったご要望があったようです。
結果として、
空間の一体感をそこなうことなく、
客との視線を遮る構成として、
カウンターから天井にかけて、
上方向に角材や板を組み合わせ、
オブジェ風に木材を設置して、
客との距離感を測りながら、
木の存在感を生かした空間構成が
表現されています。
実際に、木材の隙間から飲み物を受け渡ししているようです。
あとは、
スポットライトがオブジェの影を天井や壁に投影し、
陰影のある空間を、
暖かく包み込むかのような効果を演出されているのだと感じます。
バーは外観も全体の空間も勿論大事です。
ですが、客と客、客とバーテンダーとの
空気感も重要なポイントだと僕は感じています。
これは、そんな空気感を見事にデザインした一つだと思います。