acas社長 大浦昌尚ブログ
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カーテンが開いた 6(最終)

2019.12.16

児童養護施設の子どもたちから

クリスマスパーティーの招待状が届いた

ほぼ毎年参加させていただいているのに

今年は先約があり参加できず

若手の遠原君と石曽根君の参加となった

 

今年はプレゼントとして

吉野杉のお箸つくりキットと本を届けてもらった

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顔見知りの子どもも少なくなったそうだが

これからも交流を続けていきたいと願う

 

そしてこの「カーテンが開いた」も

いよいよ最終である

改めてこの物語に出逢えたことに

感謝する

 

*****

『カーテンが開いた』6

 

梅の香りが漂い始めていた。

兵庫県社町。

中国自動車道に近い小学校に少女は元気に通っている。

 

■忘れられない日々

西山しのぶ、5年生。

色白のショートカットからあふれる笑顔がかわいい。

学校が好き。

そして算数も。

県立こども病院を退院して2か月になろうとしている。

忘れられない日々だった。

 

クレーンのこいのぼりに目を丸くした。

足場に映し出されたアニメの主人公に、

瞳(ひとみ)を奪われた。

光り輝くクリスマスツリーに、

じっと見入った。

 

「おじさんたちは工事をしているのに。

私たちのためにいろいろ考えてくれて」。

 

そんな思いでいっぱいだった。

 

映画のお礼に書いた

「来年もよろしく」は、

人一倍よく気がつく、

しのぶならではの心遣いだった。

 

■こんな感動友達にも

私はもう病院にはいないかも知れないが、

こんな感動を、

病気と闘う友に、

仲間に味わってほしい…。

 

来年も病院にいるのかな、

と思っていた男たち。

退院を聞き、

作業所長の関吉和明は

わが子のことのように喜んだ。

そして、

しのぶの「真意」がわかった時、

安達聡はこうつぶやいた。

 

「子ども心っていいなあ。本当にいいなあ」

 

冬枯れの工事現場。

今秋の完成を目標に工事は進む。

 

■計画はヒ・ミ・ツ

 

こいのぼりは昨年、

強風でかぎ裂きになったのを

事務員の小貫りつ子(48)が丹念に繕い、

今年の出番を持っている。

が、その少し前にはあのクレーンが、

足場が姿を消す。

 

関吉はまた悩んでいる。

「さて、どうしよう」。

 

彼のプランを記者は聞いた。

また病棟のカーテンが一斉に開き、

子どもたちが手をちぎれんばかりに

振るに違いない素晴らしい計画を…。

でも、それは桜が咲くまでの秘密にしておこう。

 

(この項終わり 敬称略)社会部 植松 実

1994年(平成6年)2月14日

 

*****

大浦昌尚
株式会社アクアス

代表取締役
大浦昌尚 Masanao Ohura

大和の国に生を受け、とても明るい家族と周りの人と自然に育てられ、まじめで正義感が強いのは父譲り、面白く発想が豊かなのは母譲り、棟梁と指物師の両祖父の血を引き迷うことなく今の仕事に。 多くの人に助けていただき育てていただいた半生。これからご恩返しです。
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