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狩野 貴博 Takahiro Kano

都市デザイン横浜展

2022.04.28

 先日、北仲BRICK&WHITEで開催された都市デザイン横浜展に行ってまいりました。

最終日だったこともあってか雨にも関わらず学生や同業者と思われる方々で賑わっておりました。

 横浜市が都市デザイン室を市役所内に設けたのは1971年と日本でも先駆けていたものであること。

かつて開港と外国人居留地であった横浜が関東大震災と終戦という2つの大きな災害を経たのち、高度経済成長において膨れ上がる人口と再開発の波の中にあっても、横浜の歴史や地形を生かした人間のための都市デザインとなるよう尽力された方々がおられたこと。

 数多くの先駆者たちが横浜の未来を考えてアーバンデザインの大筋や各条例、景観計画を定めていったことが改めて感じられ、時に企画設計中に煩わしさを感じてしまう建築制限もこういった人々の思いがつまっているのだと感慨深いものを感じました。

 中でも印象深かったものとしまして、都市デザイン室では大テーブル主義という考えかたを採用しており、各自の製図版の他に事務所の真ん中に大製図版がありそこに、その時の議題の図面と地図を置き上にトレーシングペーパーが貼ってあるそうです。

そこでは上下の関係は無く、それぞれが思い思いに、絵や文字や数字などを書き込んで言って案を出し合うそうです。当時から、ものづくりの環境というものが機能として備わっていたのだなと感じられました。

 もうひとつおもしろかった企画としましてヨコハマ・アーバンリングという企画において2050年の横浜という想定で伊藤豊雄氏やコールハース氏など名だたる建築家の方々に未来の横浜を提案していただいているものです。

 こちらは、今回の展示とは直接関係無いため、さわりの資料しかありませんでしたが、是非、機会があれば詳細な内容を見てみたいと思いました。

  

横浜に所在する設計事務所としての責務というものを考えさせられた展示会でした。

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